背後に見え隠れする世界支配者


欧米で今、静かなブームになっている ルノルマンカードは、

タロットカードよりも難解だと思われていて

なかなか、日本に上陸しなかったようです。

 

長年抑え込まれてきた流れが、いっきに日本で放流され

日本でもこれからブームになると思いますが

マドモアゼル ルノルマンやルノルマン・カードについて気をつけたほうがいいことを明記しておきます。

まず、マドモアゼル ルノルマンの名前ですが

マドモゼルを意味する称号Milleを名前と取り違えてしまう方がいるかもしれませんが、これはMademoiselleを簡略化した書き方ですので、「マドモアゼル」と読むことを覚えておくとよいと思います。

 

また、このページ左上に示したルノルマン自身が書いたサインをみればわかるように、Lenormandは、一つの綴りとなっていて、Le Normandではないと言う点です。

マドモアゼル ルノルマンの出身がノルマンディーのアレンコンという場所というところから、レオナルド・ダ・ヴィンチがヴィンチ村の出身という意味の「ダ・ヴィンチ」となされているのと同様に「ル ノルマンディ」ということだと勘違いしてしまうこともあるかと思いますが、彼女自身のサインが示しているものが、マドモアゼル ルノルマンの名前です。

 

 

次に、これが最も大切な点だと思われる点で、このカードは、マドモアゼル ルノルマンが作ったカードではないと言うことも、しっかり認識しておく必要があります。

ルノルマンが使っていたのは、主にトランプと手相リーディングで、その他のマイナーなリーディング方法をそれに加えていたようです。

サイキックは「神籬」となるものを媒体としてチャネルするので、そのための簡単なインタヴューを交えながら、カード占いを進めていたようです。ただし、マドモアゼル ルノルマンのことをいろいろ調べていくと、彼女はオラクルとしてのカバラの使い方に精通しており、当時、魔術とされていた類の知恵を保持していたことは間違いないと思われるところら、占いだけでなくカードを暗号として使う術ももっていたのではないかと言うことも考えられるのではないかと思い始めました。

 

 その証拠とすることはできませんが、フランス革命期に、敵と味方の双方にリーディングをしているという点から、片方から聞き出したことを簡単にもう片方の人物たちに伝えることができる所にいて、ばれてしまえば簡単に処刑されてしまう立場であったのに、そこを上手に立ち回れることができた点、お金の面だけでなく真に強力な後ろ盾があったのではないかと考えられる点です。

 また、一介の占い師にもかかわらず、ルクセンブルグ宮殿から至近距離のパリ中心地にサロンを構え、自宅をその他に持ち、それらの不動産を遺産として甥に残すことができた等、当時の市井の女性としては、かなりの資産家だったと言う点なども、背後の力を知るべしだと思う点です。

 

 マドモアゼル ルノルマンの死後、一緒に暮らしていた女性が、彼女の著書は作り話ばかりだと批判した内容の本を出版したところから、ルノルマンは予言の「後出し」をするずるい女性で、実際には彼女が書いた本に値しないでっち上げ上手の占い師だったとする輩もいますが、そこは賢いルノルマンのこと、自分自身をでっち上げ上手の占い師ということにすることでうまく立ち回ることができたのではないかと思うのです。

 ナポレオンとジョセフィーヌの離婚を一番危惧していたのは、当人たちよりも、もしかしたら周囲の政治的な人間関係の諸事情を知っていたマドモアゼル ルノルマンその人だったと考えることもできます。

 前夫の処刑後、運命の流れの中で生きるための男性関係を結んできたとも言えるジョセフィーヌが、皇帝の妃でなくなった時から、マドモアゼルルノルマンは、歴史の立役者たちを登場人物とした読み物を書くことで、自分の真の姿をくらます方向性をとり、同棲していた女友達も、また、彼女を悪者にしたてあげることで、ふりかかる難を逃れるという術をとったのではないかとミステリーまがいの想像をたくましくすることができます。


その背景には?

 彼女の没後2年たって、ドイツの印刷屋さんが、彼女の人気にちなんで、ルノルマンという名前を付けたのです。

 

ナポレオンやお妃だったジョセフィーヌのリーディングをしていたことが、彼女の名前を欧州に広めたのは言うまでもありません。

ルクセンブルグ宮殿、ベルサイユ宮殿、ロシア皇帝、フランス革命家たちのリーディングをし、アドバイスをしてきたルノルマンの名前が、フランス革命前夜に成功の階段を作りあげ、そこを一目散に駆け上り、欧州全体に拡散させることに成功したロスチャイルド家が、発祥をドイツとすることから、ルノルマンの名声が、時の勢力争いの勝敗に繋がったところから、勝ち負けを楽しむロシアのカードゲーム「大富豪」(あるいは大貧民)と統合させて販売するという、現代の任天堂のようなビジネス展開が背後にあったのです。

しかし、ルマンカードをプロデュースしたドイツのビジネスマン○○は、発売後2年して28歳の若さで亡くなってしまいます。

ミステリーな背景がここにあるのではないかと勘繰ることもできますが、だとしたら、そのミステリーは、ノルマンディのアレンコンの普通の家に生まれ、パリでお針子として働いていたルノルマンが、なぜそこからロンドンに移住し、25歳までパリの地を踏まずにいたのか?

等、黄金の夜明け団などの魔術的組織が誕生する前のロンドン、魔女裁判に終止符がつけられた直後のロンドンで何をしていたのか?いったい、どんな人たちと関わっていたのか?

等、こちらは、ロスチャイルドならぬ、フリーメーソンのロッジの発祥地であるだけに

興味津々の背景があるはずです。

 

なぜ、そこに背景があると直観するかと言えば、フランス革命の収拾後、皇帝となったナポレオンの宮殿こそがヴェルサイユであり、そこにはフリーメーソンのシンボルが、あちらこちらに埋め込まれているところから、この宮殿の住人であったマリーアントワネット、ジョセフィーヌなどがフリーメーソンだったことは明らか。

 

リーディングを依頼する相手も、フリーメーソンとしての立場や情報に明るい人が選ばれる、あるいは、最初からそう決められて時代を動かすための一役を買ったのではないかとみることさえできるからです。

 

このように見ていくと、ダ ヴィンチ コードで有名になったサン シュルピス修道院の裏手にあるルー ドリノン?にルノルマンがサロンを構えていたことも頷けます。

実際に、パリのこの地区を歩くと納得がいくことですが、このサロンの道は元老院=ルクセンブルグ宮殿まで歩いてすぐの直線距離にあり、ナポレオンと結婚する前のジョセフィーヌはルクセンブルグ宮殿に住んでいたバラスの愛人であったことから、この地区に住んでいたルノルマンと親交を深め、サロン運営に困らないよう、彼女のスポンサーになっていたことがわかっています。

愛人だったポール バラスは、ジョセフィーヌに飽きたので、ナポレオンに紹介したとされていますが、本当にそんな恋愛沙汰がもとで、ジョセフィーヌとナポレオンの関係ができあがったなど、上流階級の人間関係の在り方からみると疑問が生じます。

 

ジョセフィーヌ(1763年6月23日)は、離婚した前夫アレクサンドル ド ボアルネ子爵のギロチン刑に対し、助命嘆願をした罪で投獄されてしまいましたが、牢獄の隣部屋にいたルイ ラザール オッシュ将軍と愛人関係になっていました。しかし、ロベスピエールが処刑されたことにより、釈放され、その後、生活のためにポール バラスの愛人となったのです。

ここで言及しておかなければならないのは、マドモアゼル ルノルマンはロベスピエールのリーディングもしていたという点です。

<pバラスの愛人となったジョセフィーヌや、その後の夫となったナポレオンは、ルノルマンを中立な占い師として見ていたかどうかは、はなはだ疑問です。

 

バラスは、テルミドールのクーデターの首謀者の1人で総裁政府のリーダー格だった。その腐敗ぶりから「悪徳の士」とよばれたような人です。多分、バラスはジョセフィーヌをなんらかの形で利用するためにナポレオンに与えたのではないかと思います。


ジョセフィーヌの正体とは?

バラスは、その頃、世界経済支配へと知恵を巡らせていたドイツ・ロスチャイルドと手を組んでいたところから、金融だけの力で欧州を支配するのではなく、軍隊や兵力の力を使うために、軍人としての名誉欲をもったナポレオンに白羽の矢を立て、ジョセフィーヌを彼のもとに送り込んで、ロスチャイルド家とフリーメーソン支配のためのパイプラインとしたのではないかと推測することもできます。

ナポレオンが勝利をおさめはじめると、ロスチャイルドは大陸封鎖をし、ロンドンに駐在させていた息子にコットンを大量に買わせることで現在の巨万の富を築きあげる礎を創りあげましたが、その陰で用のなくなったバラスは失墜していきました。

 ジョセフィーヌには、男っぷりのよい恋人とのアフェアを楽しみ、戦場で業を煮やすナポレオンが妻に宛てた手紙はイギリス艦隊の手に落ち、新聞にすっぱ抜かれ、結果2人は離婚しナポレオンは、他の女性と結婚することになるのですが、私は男性から男性の手へと渡り歩く運命をもつジョセフィーヌは、この時もまた、誰かの手により仕組まれたドラマの中で、離婚へとし向けられていくことになったのではないかと想像すると、ナポレオンもまた巨万の富を創りたい商人の手先として翻弄された軍人ではなかったかと想像することも容易いと思います。

 だとしたら、離婚を留まるように忠告したマドモアゼル ルノルマンはジョセフィーヌとナポレオンを運命の陰謀から守るための忠告をしていたのではないか?そして、その忠告が邪魔だったために投獄されたのではないかとも考えられるのではないかと思います。

 

しかし、私は、なぜマドモアゼル ルノルマンに対して寛容なのかと言えば、彼女のインタヴュの仕方が私の行っているSI-Vシンプル化インタヴューのキーワードを拾う部分と似ている感覚をもっており、なおかつ、同じ星座の下に生まれた者として、ふたご座独特のコミュニケーション能力にシンパシーを感じるからです。

 

簡単に言えば、私はルノルマンカードの名前の由来となったマドモアゼルルノルマンを理由なく好きなのです。

そして、現代という革命にも似た気配をもつ時代に、彼女の名前のついたカードがめぐって帰ってきていると言う点に、何かの暗黙知の理由を感じるからなのです。

 

ナポレオンとの離婚後、ジョゼフィーヌは年500万フランの年金などと共にマルメゾンを自らの所有とし、以降はこの城はジョゼフィーヌの居館として1814年にロシア皇帝を迎えるなどしているので、ルノルマンがロシア皇帝と親しくすることはあったとすれば、ジョセフィーヌを介して、このマルメゾンで出会っているのではないかと想像できます。

 

ジョゼフィーヌは1814年5月29日50歳の若さでこの地で没しました。

その時、ルノルマンは、まだ42歳でした。

 

 

1843年に死亡のルノルマン

 

 

 

歴史の表には、必ずそれを創り上げている背景と「裏」があるということは、読者の方たちもご存じのとおりだと思います。陰謀説と呼ばれる穿った見方だとする人たちもいますが、歴史は寝室で作られるという言葉が示すものは、あながち、無視することはできません。 <p

ルノルマンが何度も投獄されている点をみても、なぜ、投獄後また、すぐに返り咲けるのかという不思議さがここにあります。

ルノルマンの能力故に!としたいところですが、それだけではないはずです。

占い師としては法外といえるほどの財産を不動産として築いた彼女は、晩年、占い師から作家へと転身しますが、作家としての成功は、そこそこだったようです。

なぜならば、彼女

執筆したものには、自分のリーディングの成功例が書かれており、その成功例は、リーディングしたからこそ起きたという事実の前後が置き換えがあるところからルノルマン自身の宣伝書籍となってしまい、人気が出なかったようです。

では、なぜ作家に転身しなければならなかったかというと、そこには、ルノルマンが望んでいなかった、ある出来事が起きてしまったからです。

 

その出来事とは・・・

 

それが、ジョセフィーヌとナポレオンの離婚です。

ナポレオンの遠征中に、ジョセフィーヌが浮気をしてしまったことが原因と言われていますが、パリにエジプトのカルナックと同じ太陽王の凱旋のラインを創りあげたナポレオンは、エジプトに足止めを食らった時、何かに気づいてしまったのではないかと思うのです。

イタリアのシシリー島から追放された兵士が、パリで出世の階段を昇って来た時、そこには勝利の女神とでも呼べるジョセフィーヌの存在がありました。

しかし、そこに、ナポレオンが欲した愛はあったのでしょうか?

戦場にいるナポレオンに優しい言葉をかける妻はいたのでしょうか?

年齢とともに、性的な魅力よりも、愛を求めはじめたナポレオンが見破ったものがあったのではないでしょうか?

 

さて、そんなナポレオンとジョセフィーヌの離婚は、ルノルマンにとってジョセフィーヌという皇帝のお金を横流しできるスポンサーを失う大きな損失に繋がるので、慌てたのではないでしょうか?

ルノルマンは、ナポレオンの離婚は、地位を失う元凶になると、カードを使って伝えました。

「何度占っても、クラブのジャックが出る。ほら、また!」と、ナポレオンの失墜をトランプのカードを見せながら阻止しようとするルノルマンでしたが、すでに陰謀をもとに作られた関係を見破ったナポレオンは、「離婚が成立するまで、この女を投獄しておけ。」とルノルマンを牢屋に送ってしまったのです。

 

トランプは、タロットカードの小アルカナに似た意味をもっています。

枚数も同じなので、スペードは剣、ハートは盃、ダイアは星または玉、クラブは棒とみたてられ、カバラ的数秘術をもとにスートと数の意味を読み解き、状況に照らし合わせた言葉に翻訳することで、リーディングすることができます。

医者に診断される患者が、医者と同様の経験と知識、技術をもっていないのと同様、処方された薬を鵜呑みにしたり、信用して手術台に乗ったりする人の方が多いということと同様に、しかし、このリーディングを受ける人が、リーディングに長じているとは限りません。

 

ルーマニアのジプシーが、イギリスのスピリチュアルフェスティバルで、小金稼ぎにテーブルを並べていることがありますが、彼女たちの手法は、受け手の内面を紐解き、解放する類のものではなくコールドリーディングで巧みに「占っている人が欲しいカード」を手品の手法で取り出すことができます。

この見事なマジック(手品)を、目の前で見せてくれるというエンターテインメントには料金を支払う価値があると思いますが、自分の悩みや将来を真剣に考えたいときに得られる答えは「あなたの思っている通りになる。」というものと、上手な聞き役を得た時に得られるカウンセリング効果のみです。看板に唄っているものとは異なるものを手にするわけですが、それでも人はリーディングが行われている不思議な時間の中に満足を得ます。

 しかし、これを逆手に取ることも簡単に行えるわけです。

もしも、36枚あるいは52枚のカードを無作為に並べられて、そのカードをたどりながらストーリーを作り、相手に一番影響を与えるカードを取り上げてフォーカスさせたら、それだけでマインドコントロールを行うことができてしまうのです。

 ナポレオンが欲する真実の愛のほうが、ルノルマンの暗示よりも強かったのでしょう。

首尾よく離婚したナポレオンを失った後、彼の愛に気づいたジョセフィーヌの「愚かさ」は、前夫をギロチンにかけられ、自らも投獄されていたジョセフィーヌが生き抜くためには、牢屋から解放してくれたバラスの愛人となり、彼の言いなりにナポレオンを操作するパイプ役となり、夫の留守に、愛人とのアフェアに没頭するしかなかったという「憐れ」の上に成り立っているとみることもできるでしょう。

そう言った見方をするときに、ルノルマンの真の価値が見えてくるのです。

 権力と財力で物事が動かされていく社会の中、パリのサンジェルマン デ プレとサン ミッシェルの間にある、小さなサロンの中、ルノルマンはジョセフィーヌを通じて、お針子ごときでは召し入ることができない世界に参入し、時代の大きなシーンの創造に一役買ったのです。

そして、一介の占い師でも、時の要人と対等に渡り歩くサロン・オーナーとしての成功の雛型を創り上げたのです。

女性に秘められた能力を欲する人たちに、惜しげもなく与えたとすれば、その能力とは何だったのでしょう?