「ルノルマンピケ」が手元に届いた時、
ロココ調のカードの美しさにうっとりしてしまいました。

そして本を読み始進めて、ルノルマンカードと
ルノルマンの歴史的な背景や生きざまに引き込まれていきました。

現存している資料を見比べるだけでなく、著者が実際に縁の地まで
足を運んだ上での裏付けがあるので、地に足のついた深みの
ある内容になっているからです。

ルノルマンという女性の人生を垣間見て思い出したのは
数年前に縁があって通った「女性の生きざま」セミナー
通して知った、マリーアントワネットやジョゼフィーヌ等の
史実で伝わっている姿でした。

風評で伝わっていることと、実際の史実に残っていることでは大きな開きがあり、
風評では彼女達の女性としての価値や生きざまを、必要以上に貶めていることを知ったのです。
同じ女性として許せないな~と思えるものもありました。

ルノルマンやルノルマンカードに関しても同様らしいと思えます。

ルノルマンカードは彼女の死後に名前を借りて作られたという説が
多いのですが、時代が違うとはいえ著作権にはうるさかったという
ヨーロッパで、勝手に名前だけを借りることはないのではないかしら?と思えますし

36枚のカードのに含まれているカードの言葉の内容の秀逸さに目を向けると
ランダムに数や絵等を当てはめたのではなく
シンボルに詳しい人が体系化したものであるだろうと推測できます。
 

ルノルマンカードを知ってからトランプ占いがルーツと知って関心を持ち
購入した昭和時代のトランプ占いの本には、ルノルマンの名前が出てきます。
現在伝わっている古典的なトランプ占いの多くは、ルノルマンが考案した
とまで書かれています。

それを見て、ルノルマンカードは少なくともルノルマンの占い方を
知っている人が関わっていることは間違いないのじゃないかな、
と思うようになっていましたので

私はルノルマンカードに何らかのかたちでルノルマンが
関わったのではないかという説には頷けます。
 

ですからその考察を基に裏付けを取っている「ルノルマンピケ」を読んで
その思いを更に深めることになりました。
 

今までタロットやオラクルカードは少しかじる程度で学びを深めることがなかった私が

数年前にルノルマンカードを知った時、本能的に他の様々なカードとは何かがかなり違うと思えて
更にデザインの美しさにも魅了されましたので、小型のトランプサイズのものから
市販の大型のオラクルサイズのものまで買い集めました。
 

そして様々なルノルマン関連の国内外のサイトを検索していき、
日本で解説本が出るたびに購入していきました。
 

初めは単純に好みで振り分けをしていたのですが

今では占いやリーディングに対して求めているものの
多種多様さに感心しています。
 

未来を当てる確率が大事な人、メッセージを受け取るのが好きな人
直感を磨くために使いたい人、論理性を磨くために使う人
自分で未来をクリエイトしていくスタイルが好きな人等々がいます。
 

様々なニーズがありますから、縁があり惹かれる手法を
選ぶのが一番いいと思うようになりました。
 

「ルノルマンピケ」は未来を自分で決めてクリエイトする人に向いています。

私は元々吉凶で判断する占いが苦手なので
前向きになる未来を描くスタイルは求めていたものです。
同様の友人達に勧めようと思っています。
               

それから、作られたジェンダーや女性らしさについて
見直すことのできる著作として、またこれからの女性の
生き方の指針としてお勧めできる一冊です。