ルノルマンカードの存在は、日本ではまだまだ知られていませんが、
欧米では、静かなブームが巻き起こっています。
各国のブログには、ルノルマンカードを研究している方たちの熱心な投稿が、この数年間目につき、盛り上がりを見せています。
日本のスピリチュアルは、チャネリングブームのころからそうなのですが、アメリカから流れてくる情報が多いので、アメリカ人のカードリーダーたちから教わって、ルノルマンカードを日常に生かしている方たちもいらっしゃるようにみえます。
そこで、「JUJU式ルノルマンカードリーディング」の観点から、面白いお話しをしようと思います。
マドモアゼル ルノルマンのカードとの出会いは、2011年の冬至のころでした。場所は、北西イングランドのリヴァプールで行われていたスピリチュアル・フェスの会場でした。
自宅の最寄りの駅から、イギリス特有のオンボロ電車に乗って揺られること
ふらっと出、けることができるこの距離に、ビートルズで有名なリヴァプールがあります。ちなみに逆方向に電車に乗るとマンチェスターにつきます。
駅のそばにあるホテルで開かれていたこのスピリチュアル・フェスの会場前に着いたのは、3時過ぎ。12月のイギリスの午後3時と言えば、すでにとっぷりと暗くなっている時間ですから、クリスマスライトが街中にキラキラして、とても幻想的です。
風で雲が吹き飛ばされた空には、一つ、二つ、明るい星も煌めいていて、吐く息も真っ白になるほど空気が冷えています。
凍えてしまう前に、明るくてホカホカと暖かそうなホテルのレセプションへと飛び込むことにしました。
スピリチュアル・フェスの会場には小さなブースが所狭しと並んでいて、クリスタルを売る人、恋の魔法のグッズを売る人、アフリカの怪しげな置物を並べている人、ライフコーチ、レイキマスター、サイキックやタロットリーダーが早くも店じまいを始めていました。
それでも、閉会にはまだ時間があるので、ぶらぶらとブースを回りながら見て歩く私に声をかけてくれる人もいて、まったりしたスピリチュアル・フェスだなあと思いながらも、せっかく来たのだから、何か一つセッションを受けて帰ろうと思い、それならリーディングがいいなと、タロットリーディングのブースに向かいました。
3人ほどのタロットリーダーが並んでいて、待たずにすぐリーディングができるという女性の前に座ったのですが、なんだかあまりピンとこないのです。
彼女のリーディングは、私がどういう人でどんな才能を持っているのかなどをつたえてくれるものだったので、「私自身のことを知りたいのではなくて、これからの未来について知りたいの。」と伝え、その年の3月11日から連日にわたって起きた日本のディザスターが、未来にどんな影響を与えるのかをリーディングしてほしいと続けると、
「未来に現実的に何が起こるかを見るのは、私よりもこの人の方がうまいわ。私は、自分自身を知るためのリーディングを求めている人向きよ。」と、正直なところ話してくれたので、半分開きかけたタロットのスプレッドを途中で止めて、一つ右のブースに席を移すことにしました。
ルーマニック・リーディングと書かれたブースにいた人は、ふくよかで長い黒髪をもった30代後半と見える女性でした。
ルーマニックとはルーマニアから派生する言葉ですから、なるほど、彼女はジプシー占いをする人だとわかりました。
日本には、ジプシーが列をなして町に入り込むと言うことなど絶対にありませんが、欧州ではジプシーが町に来たら滞在させるようにしているところがあり、私の住む町にも、以前ジプシーの隊列がやってきて、その期間、かなり大変な目にあった人たちがいたことを思い出しました。
万引きはもちろんのこと、お店に汚物を置き土産にしたり、車のタイヤを取られたり、泥棒に入られたり、彼らが滞在しているときには、散々な目にあうのですが、嵐が去るのを待つように、町の人たちは経過を見守っているだけで、追い出したりしないのです。
いろいろな理由があるのだと思いますが、私もその時は、家の鍵はしっかり閉めて、用事のない時には出歩かないように気を付けたことを覚えています。
ジプシーに関してはそんな記憶しかなかったので、一瞬、どうしようかと思いましたが、本物のジプシーのリーディングが受けられるのは、滅多にないことだと気づき、逆にワクワクしてしまいました。
未来に何が起きるのか知りたいのだけど?
と、私が言うと、彼女はカードをシャッフルしながら、しばらく静かにして心を無にしていてねと言いました。
シャカシャカとシャッフルした後は、テーブルの上においてカードをバラバラにして混ぜると今度は、一つに戻して再びシャッフル。
その後は、タロットリーディングと同じように積み重ねたカードを3つに分けたり、カードの上に手を置いたりして、いよいよカードが展開されていく段階になりました。
特徴は、手持ちのすべてのカードを展開していく点。
最初は、1枚、2枚とカードを展開しながらカードの意味を読んでいき
私の質問の内容と照らし合わせていきながら、カードの意味にばらつきが起こらないように確認しているようでした。
そこからケルティッククロスの配置になったと思うと、スクエアになり、カードが綺麗に整列したり、質問によっては、カードが横一列に並ぶといった、そんなフレキシブルな動きをしながらカードとカードの関係性から、私の質問に対する答え、つまりそこから先の未来を読んでいるようでした。
たった一つの案件に対する答えではなく、さまざまなことをリーディングしてくれるので、仕事や人間関係、住む場所や今後の出版に関することなど、状況が一つの景色として見えて来るような感覚がありました。
今まで見たこともなかったカードだったのですが、彼女の言葉から「ここには雲がかかっている。」とか、「魚が出て来たけれど、この場合は、水の近くと言う意味。」とか、キングがどうで、クィーンがどうでと、私にはそのカードが何というカードなのか、彼女に聞くまでもなく憶測で「きっとジプシー特有のカードだろう」と思っていました。
過去に何かが終わるようなことがあり、1年~2年後には、何かの事情で水に関係したところに移動するとか、さまざまな可能性のある出来事を話してくれて、最後の最後に「本」を持った女性のカードがめくられて、「本を出すわね。」と。
今年、3冊目の本を出して、その本には2011年の出来事もいろいろ書いたので、なるほどこのカードリーディングは、3年後あたりまでをリーディングしてくれたのかと思い、もう一度、その先を同じ方法でリーディングしてほしいなと思っていました。
でも、同じジプシーに出会うことほど困難なことはなく、あきらめていました。
さて、ジプシーのカードで予告された本とみられる本を出版することになり、それを聞きつけた、静岡のアロマショップ『アンビエンテ』のオーナー貴子さんが、お話会を開いてくれました。
これがカードで展開された最後の出来事です。
お話会が終わり、集まってくださった方たちが一人また一人と会場を去った後、オーナーの貴子さんがあいさつをしながら小さな箱を私に手渡しました。
、これオーストリアで手に入れたんですけど、よかったら使いませんか?」
怖い顔をした女性が、2人の高貴な装いの女性にカードリーディングをしているイラストが描かれた小さな箱にはNo.194115と、フランス語で『マドモアゼル ルノルマン』と書かれていて、イラストの下にはドイツ語で「真実を伝えるカード」(Wahrsagekarten)と書かれています。
「欧州にはいろんなカードがあることはご存じだと思いますが、このカード、容赦なくはっきりと答えが出てくるんです。きっと、これから日本の人たちにも必要になると思うので、JUJU研究してみてくれませんか?」
出版した本の名前は『ユア ターン あなたの番』で、お祝いに頂いたものがオーストリア製のカード。
一体、これが何を意味しているのだろうと思っていると、ある人から連絡が入って来ました。
「今年の夏至のストーンヘンジツアーの後に、パリに行きたいのでセッティングしてくれませんか?」
もしかして、パリに呼ばれている?
さて、そこからどんどんシンクロが起こり続け
プレゼントにもらったカードの封を切らずにハンドバッグに詰めて、マドモアゼル ルノルマンと言う人について知るべく行動を開始しました。
そして、歴史の裏に隠された欧州で一番名高い女性占い師が、フランス革命の時代を生き抜くための知恵を、彼女のリーディングの「方法」にした為に、表向きのリーディングと暗号にも似た現実創造の知恵をしたためた真のルノルマンリーディングの双方をカードの中にしたためたことを観じられるようになりました。
次の冬至で、イギリスでジプシーにカードリーディングをしてもらった日から数えて3年になります。カードによって示された未来を体験し、その醍醐味を味わった次の瞬間、カードそのものが手渡され、今度は私がリーディングし、ルノルマンカードをみなさんに手渡す番が回って来ました。
フランス革命の時代にリーディングしていたマドモアゼル ルノルマンの時代からほぼ300年たち、ドイツで形になり、今この時代の人々に何かをもたらそうとしているのには、きっと訳があるのではないかと思いませんか?
先行きの分からないフランス革命の時代と現代世界に共通する何かがあるはずです。
ルノルマンカードの醍醐味に触れたい方、ぜひ、いっしょにこのカードを学びましょう。
占いというと神秘的なもの、特別な力が必要なものというイメージがありますが、ルノルマンカードはあくまでも自分自身や占う相手を成長させるためのツールです。まずは自分磨きの第1歩としてカードに触れてみませんか?